シャーデンフロイデとの付き合い方~離れた方がいい人物と自分の運勢に与える影響

シャーデンフロイデは、とっても厄介な感情です。

「嫉妬」だけならわかりやすいのですが、シャーデンフロイデには偏った正義感がプラスされています。

だから「人の不幸を喜んでいる自分」を正当化できるのです。

 

私達は自分を棚に上げて「私の不幸を喜ぶ人がいるわけない」

と単純に思いこんでいます。

「だって私は誰にも意地悪なんてしたことないし、私の周りは皆いい人ばかりだし」

でも、それはあまりにも無防備かもしれません。

 

 

 

シャーデンフロイデとは?

シャーデンフロイデとは、「他人の不幸から得る喜び」

自分が手を下すことなく他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる、喜び、嬉しさといった快いという意味です。(wikipedia)

 

例えば不祥事を起こした有名人がマスコミから袋叩きにあって、仕事を失ってしまったというニュースを見た時に湧き上がる、「ふふっ」と笑ってしまいそうになる、ちょっと疚しい感情です。(嫌いな有名人に限りますが)

シャーデンフロイデはたいてい

「これは嫉妬ではなく正義感だ」→「だから私は意地悪なんかじゃない」

と思える場合が多いので、自分ではなかなか認識できません。

 

 
 

このシャーデンフロイデは人間だけの感情のようです。

外国で行われた実験結果は、とても興味深いものでした。

サルの集団の中で1匹だけ美味しい餌を与えて、他のサルには普通の餌を与えます。

そうすると当然、他のサルには嫉妬の感情が芽生えました。

その他大勢のサルたちは「自分にも美味しい餌をくれ!」と言って怒りの感情を露わにして、自分の餌を投げ捨てたりしました。

でも、美味しい餌をもらっていたサルに罰を与えた時、その他大勢サルに喜びの感情は見られなかったそうです。

サルには不公平に対する怒りや、自分も同じく美味しい餌が欲しいという欲望はあっても、他のサルの不幸を見て喜ぶという感情はなかったのです。

 

どんな時に感じるのか

私はOL時代、仲のいい友達4人でよく遊びに行っていました。

その中のA子は、ハーフのような彫りの深い美人で、両親に溺愛されて育った資産家の一人娘でした。

ある時A子は「母親が癌かもしれない」と言って涙目になっていたことがありました。

皆で慰めて「きっと大丈夫だから」「元気出して」などと言っていたのですが、仲良しグループの一人だったB子が陰で、いまだに私が忘れられないことを言いました。

 

「やっぱり、あんなに恵まれてていい事ばっかりあるなんておかしいよね。なんか悪いこともないとね。やっぱり世の中ってちゃんとできてるよね」

真顔でサラリと言ったこの言葉を、B子はそれほど酷いことだとは思っていないようでした。

 

その後わかったことなのですが、A子自身も人の恋愛や結婚生活がうまくいかなくなった話を聞く時、嬉しさを抑えきれずに口角が上がり目がキラキラしてしまう人でした。

本人の前でも隠し切れない程「いい気味感」が出てしまうA子に比べて、陰で本音をもらしていたB子の方が賢い人だったのかもしれません。

 

離れるべき人物

A子もB子もどっちもどっちではありますが、手を切った方がいいのはA子のタイプです。

人の不幸を影で喜ぶのはB子の方が、一見陰湿そうです。

 

でもシャーデンフロイデを隠し切れないA子の方が、攻撃的で面倒なタイプです。

B子は心のどこかで「この感情は堂々と出してはいけないものだ」とわかっていたから、本人の前では心配するフリをしていたのです。

 

でもA子のシャーデンフロイデは、隠しようがありませんでした。

私はA子の話を長時間・・・本当にイヤになるくらい聞いたのですが、そこでわかったことがあります。

A子にとって他人の不幸を喜ぶのは、正当なことだったのです。

「他人が自分より幸せになるのは許せない」

「他人は自分より少し下であるべきだ」

というのが、A子が他人について語る時の本音でした。

友達の恋愛がうまくいっていて幸せそうな時、A子は必ず彼の資産状況や勤務先を聞きました。

お金がなかったり平凡な相手だという事を確かめたら、彼女は本当に心から祝福できたのです。

 

A子は友達に彼氏ができたり結婚したりすると、必ずマイナスポイントを探すようになりました。

「顔はいいけどお金はない」とか「きつい姑がいるらしい」などのように。

その結果、友達は次々に去っていきました。

 

シャーデンフロイデが運気に与える影響

シャーデンフロイデという感情は誰にでもあります。

このことを自覚しておくのは大事なことです。

「今、私の心をよぎった、この疚しい感情はシャーデンフロイデなのだ」

と思うと、自分で自分の感情を処理できます。

「これは正義感などではなく、ただの醜い感情なのだ」と自覚すると、そんな感情は一刻も早く手放そうと思うものです。

 

「私は今、他人の不幸を喜んでしまった。この醜い感情は絶対に表に出してはいけないものだ。すぐに忘れよう。」

このように思うことで、早く気持ちを切り替えることができます。

 

決して自分の「いい気味感」を人前で出してはいけないし、語ってもいけません。

確かにシャーデンフロイデは誰もが持っている感情ですが、自分の運気を落とす危険なものでもあります。

 

潜在意識や引き寄せの法則において「他人の不幸を喜ぶ気持ち」はマイナスしか呼びません。

「あの人、不幸な目に合っていい気味だ。自業自得だ。」

と思うと、潜在意識では

「不幸」と「自業自得」だけが認識されます。

 

潜在意識には主語というものがありません。

だから、自分の身に「不幸」と「自業自得」なことを引き寄せることになってしまうのです。

 

シャーデンフロイデの解決策

シャーデンフロイデは自分の運気と品位を落とすものなので、できるだけ早く処理しなければいけません。

どうしても「嬉しい」と思ってしまう時は、声に出して

「早く立ち直って幸せになってね」とか

「あなたの成功を願っています」

と言ってみるのです。

 

「口先だけで言っても、心からの言葉でないと意味がない」と言う人もいますが、口先だけでいいのです。

例え口先だけでも「幸せになれますように」と言っておくと、潜在意識が「幸せ」だけをキャッチしてくれます。