長寿の秘訣と知恵~古代天皇の寿命を伸ばす食事から学ぶ栄養学

古事記日本書紀を読んでいて、驚くのは古代の天皇のご長寿ぶりです。

一説では間に何代か天皇がいたけど、公にできない事件があって抹消してしまったのではないか・・・とも言われています。

 

100歳超えの真偽はわかりませんが、高齢の天皇が何人かいたことは事実のようです。

色んな書物によって、古代の天皇が好んで召し上がっていたものがわかっていますので、ご紹介します。

 

 

昔の平均寿命

現代の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳です。

明治時代は、だいたい現代の半分程度だったとされています。

戦国時代もだいたい50代が寿命で、江戸時代は30代という資料もあります。

 

ただ江戸時代の平均寿命は、多くの人が30代で亡くなっていた、という意味ではありません。

新生児、乳幼児の死亡率が高かったため、平均寿命が下がっているのです。

60代で健康な人もかなりいたようです。

 


家康の長寿の秘訣

徳川家康は75歳で亡くなっています。

60代でも十分長寿とされていた時代ですから、75歳はかなり長生きです。

でも家康は若い頃から戦に次ぐ戦。

ストレスや遠征、野営によって体力を消耗していたはずです。

 

では、どうやって健康な体を保ってきたのでしょう。

やはり、その秘訣は食生活にありました。

 

家康は自分専用の薬草園を持っていたほど、自身の健康に気を使っていました。

食事にも気を使っていて深酒を避け、白米よりビタミンB群やミネラルが多く含まれる、麦を食べていました。

また、雉や鶴などの動物性たんぱく質も、適度に摂っていたようです。

 

濃いめの味付けが好きで塩分過多だった織田信長や、お粥が好物で意外と粗食だった秀吉より、意識して栄養価の高い食事を心がけていた家康の方が長生きして、最後に笑うことができたのです。

 

 

縄文人の寿命は?

驚いたことに、縄文人の寿命も江戸時代とたいして変わらない、という資料があります。

縄文人も江戸時代と同じく、新生児、乳幼児の高い死亡率によって、平均寿命が下がっています。

健康な縄文人の約3割が65歳くらいまで、生きていたようです。

 

縄文人の食生活

縄文遺跡の生活跡からは、クルミ、栗、芋類、鴨の骨、サメ、猪、鹿、アザラシ、鯨、貝なども食べていたことがわかっています。

貝や鴨の骨からは、きっと美味しいスープがとれたことでしょう。

栄養価の高いものをバランスよく食べて、意外と文化的な生活をしていたようです。

 

古代天皇の寿命

古代の天皇の中には、驚く程長寿の方が何人もいらっしゃいます。

先ず、神武天皇137歳

公安天皇123歳孝霊天皇106歳、祟神天皇168歳垂仁天皇153歳100歳超えの方は8人もおられます。

他の天皇の寿命は40代から60代が多いようですが、70代から90代も何人か。


168歳は、もしかして何か書物には残せない即位簒奪とか、名前を抹消された天皇がいたのでは?と思ってしまいますが、かなり長寿の天皇が多いのも事実です。

 

 

古代天皇の食事~取り入れたい長寿食

これは私が、神主さんや神道の研究をされている方にお聞きした話です。

古代天皇の長寿の秘訣は、桑茶と鮎雑炊にあったようです。

 

①桑茶

 桑茶には血糖値を抑えて、活性酸素を減らす働きがあります。
 また、ポリフェノール、鉄分やカロテン、カルシウムが豊富です。

 食物繊維も豊富で滋養強壮作用もあります。
 現代においても、美容と健康におすすめのお茶です。


②鮎雑炊

 鮎には抗酸化作用の高いビタミンEが、魚類の中でもトップクラスの含有量です。
 これは、活性酸素を除去する働きがあります。

 貧血を防いでくれるビタミンB12亜鉛などのミネラル。
 ビタミンD、リン、マグネシウム、カルシウムも豊富です。
 これらは、丈夫な骨を作るためのミネラルです。

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まとめ

鮎の内臓は、ミネラルなどの栄養素が豊富なのですが、苦くて残してしまいがちですよね。

鮎雑炊のようにスープとして煮込めば、骨や内臓のエキスが全て溶け出して無駄がありません。

長寿食としてあげられるのも納得です。

 

桑茶と同様、現代でも夏バテ防止や、疲労回復に鮎雑炊はおすすめです。

 

桑茶は大量に飲む必要はなく、コップに1杯で十分なのだそうです。

味は美味しいというほどではないが、不味くもない・・・といった感じです。

別に飲みにくい味ではないので、習慣にしやすいと思います。