人を呪わば穴二つ。
というのは、呪う相手だけでなく自分にもはね返ってくるからです。
たいていの人は呪いの呪文なんて知らないし、憎い相手がいても何もできない・・・
そう思っている方が多いのではないでしょうか。
そのまま何もしないのが一番です。
自分で呪ったりしなくても、天は必ず見ていて罰を下してくれます。
本当にあった話
A子さんは中学高校と酷いいじめにあっていました。
いじめといっても、無視するくらいなら(本当はいけないけど)よく聞く話です。
そういった無視は、クラスのほぼ全員が交代でやられているので、我慢して自分の番が終わるのを待つしかありません。
でもA子がされたいじめはもっと陰惨でした。
彼女は登校拒否になり、とうとう高校を退学してしまいました。
いじめのトラウマから対人恐怖症になり、自分の部屋にこもって何年も引きこもり生活を送ったそうです。
人生で一番楽しいはずの青春時代を棒にふってしまったのです。
その頃、A子さんをいじめた者達は青春を謳歌していました。
我流の呪い
A子さんは毎晩、自分をいじめた相手のことを思い出して怒りに震えていたそうです。
同級生達は皆、大学や専門学校に行ったり就職して、彼氏とデートしたりコンパに行ったりしているのです。
自分だけ当たり前のことが何もできなかった・・・
人生を奪われてしまった・・・
そう思うと夜も眠れず、憎いいじめっ子達の名前を書いて強い呪いの念を込めました。
毎晩、憎しみのありったけを込めて、自分をいじめた相手の名前を書き続けたそうです。
その頃、いじめっ子達は皆順調に就職したり結婚して、子供ができたりしていました。
魔を呼び寄せてしまう
何年にもわたって、憎悪の念を送り続けていた時、何か黒い影が目の前に現れたそうです。
A子さんは呪術師でも霊能者でもありません。
それに、我流の呪いを続けただけで、呪術の本を読んで実践したわけではないのです。
その時点では、A子さんの生霊はいじめっ子達に取りついていたかもしれません。
でも、もっと上の存在が現れてしまったのです。
(生霊だけでも相手を苦しめるには十分なのですが、その場合は自分も生気を失ってしまいます)
A子さんは黒い影に
「憎くてたまらない相手がいること」
「どうしても許せない。仕返しをしたい」
「自分以上に不幸にしてやりたい」
と話したそうです。
A子さんの憎悪の念は、恐ろしい魔を呼び寄せてしまったのです。
話を聞いただけで震えそうに怖いのですが、人の恨みを買うという事はそれほどまでに恐ろしい、ということも覚えておかなければいけません。
その頃いじめっ子達はA子さんのことなど忘れて、楽しく人生を謳歌していたのでしょう。
いじめっ子達の末路
黒い影を見たことでA子さんは、前よりさらに憎悪を募らせていじめっ子達を呪い続けました。
きっと色んな恐ろしい言葉を呟き続けたのでしょう。
そのうち家族を通じて、いじめっ子達の近況を知ることができました。
彼等はどんどん破滅していっていたのです。
倒産、失業、離婚、大事故、子供の病気など。
全員がひどい目にあいました。
最後の一人に至るまで全員に復讐がなされたそうです。
A子さんの末路
いじめっ子達が全員不幸になった時、A子さんはようやく毎晩の呪いをやめました。
復讐を遂げたことで少しは溜飲が下がったそうですが、失った人生を取り戻せるわけではありません。
相変わらず部屋に閉じこもっていたそうです。
そんな時、突然手が震えるようになりました。
気のせいだと思い、そのまま何日がすぎると今度は体全体が震えるようになりました。
コップを持つこともできない程、ひどくなったそうです。
病院に行っても何も異常がなく、病名がないため治療もできませんでした。
A子さんは黒い影の力によって復讐を遂げた代わりに、その呪いが自分自身にもはね返ってしまったようなのです。
A子さんは自分の身と引き換えに、憎い相手を破滅させたということです。
因縁の恐ろしさ
でも本当はそんなことをする必要はなかったのです。
A子さんは因縁の恐ろしさをわかっていませんでした。
天は必ず全てを見ていて、裁きを下します。
先ず、幸せの絶頂を味合わせておいて、突然落とすのです。
本人ではなく、その人物にとって一番大切な人を苦しめることで罰を下すこともあります。
A子さんが自分で手を下さなくても、人を苦しめ破滅に追いやった者達が無傷で人生を終えられるわけがありません。
放っておいてもいじめっ子にとって、一番辛い罰が与えられたはずなのです。
でも、自分で手を下してしまった・・・知らずにやったとはいえA子さん自身も壊れてしまいました。
復讐したい相手がいる時
因果応報、天網恢恢疎にして漏らさずという言葉があります。
自分は独りぼっちだと感じても、天の神様は全てをご存じです。
復讐したい相手がいる人におすすめしたいのは、神社で祈りをささげることです。
そこで、憎い相手の名前を言う必要はありません、
神社は呪う所ではないので。
ただ「助けてください」「お守りください」
だけ念じてください。
本殿の前で長々とこれまでの事情を説明しなくても、神様はすべてご承知なので大丈夫です。
そしてその後は、自分の人生をよくすることだけ考えて生活します。
神様は人に道に外れた者を許しはしません。
相手の人生に今はまだ何も起こらなかったとしても、その因縁は子供や孫、家族に引き継がれます。