玉の輿に乗った女性のその後~おとぎ話から考える選ばれた女性たちの努力と苦労

玉の輿に乗った後の生活って、どんな感じなのでしょう。

乗るまでも大変ですが、乗ってからはもっと大変かもしれません。

 

私は学生時代、「シンデレラのその後」について作文を書く、という宿題が出て悩んだことがあります。

王子様に見染められて、意地悪な継母と義姉が悔しがるのを見ながら、馬車でお城に行く・・・くらいまでしか考えつかなくて。

 

 

シンデレラのその後

シンデレラの人生が幸せか不幸かは、男子を産めたかどうかで変わってくるのではないでしょうか?

国王と王妃が待ち望んでいるのは、なんといっても跡継ぎの王子です。

若くて可愛いシンデレラは、国王には意外とすぐに気に入ってもらえるかもしれません。

でも王妃の方はなかなか難しいはずです。

王妃自身、どこかの国の王女か上級貴族の姫である可能性が高いので、身分の違いを軽々と超えてお城に入ってきた新参者を、すぐに歓迎したとは思えません。

 

本来、王子の妻は政略結婚でふさわしい姫が来たはずですが、シンデレラは自分の領地内に住む平民です。

結婚のメリットが何もない上、持参金もなし。

家臣達や王子に自分の娘を嫁がせたかった貴族たちからは、嫉妬され厳しい目で見られます。

 

夫の王子様が常に傍にいて守ってくれるわけではないので、シンデレラは女官たちにけっこうな嫌がらせをされたはずです。

これを打破するには、やはり男子を産むしかありません。


おとぎ話の時代はまだ、医療が発達していなくて乳幼児の〇亡率は高かったはずです。

念のために何人かの王子と政略結婚のための王女も必要です。

シンデレラが美しいドレスとガラスの靴で踊っていられたのは、わずかな期間だけだったのでは?

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もし男子を産めなかった場合、側室がおかれシンデレラの居場所はなくなってしまいます。

最悪、修道院行きかもしれません。

ヨーロッパの王室では、王女や上級貴族の姫にふさわしい嫁ぎ先がなかったり、戻ってきた場合によく修道院に入れられています。

宮廷に後ろ盾のないシンデレラが、王子の愛だけを頼りに生きていかなければならないのは、心細いに違いありません。

 

私なら魔法使いたちを高額で雇い入れるかもしれません。

「王子の愛が決して冷めないように」週一くらいで魔法をかけてって。

 


さらに、継母にこき使われて育ったシンデレラは、まともな教育を受けていません。

社交界で交わされる会話についていくためには、猛勉強が必要です。

幸い、苦労人のシンデレラには、根性があります。

頑張って驚くくらいの速さで教養やマナーを身につけて、男子を産んで立派な王妃になったでしょう。

 

でもお城に自分の居場所を作るまでには、大変な苦労続きます。

周囲の貴族たちから信頼を得るためには、彼等の情報を集めて少しづつ味方を作っていくしかありません。

やはり、魔法使いたちの力が必要かも。

シンデレラは妊娠と出産を繰り返して、ガラスの靴なんてすぐに入らなくなったはずです。

シンデレラが産んだ王子達が大きくなる頃まで、彼女のストレスは続いたことでしょう。

 

 

白雪姫の場合

同じように王子様に迎えに来てもらっても、白雪姫はもともと王女でした。

お城にいられなくなって、小人と同居していただけで。

王子の居城に入ってもシンデレラのように、まごつく心配はなかったはずです。

ちょっと心配なのは継母の軍勢が攻めてこないかなーくらいで。

意外と呑気に過ごせそうです。

もちろん、王子と結婚すれば男子を産まなくてはいけませんが、白雪姫はシンデレラよりストレスが少ない分、楽に暮らせたでしょう。

 

継母を追い出して実家の領地を取り戻すために、白雪姫は内部の情報をあげることもできたはずです。

白雪姫は王国の相続人でもあるので、嫁ぎ先には十分貢献できて大事にされたでしょう。

 

ただ、白雪姫はあまり賢くなさそうです。

「知らない人にもらった物を口にしてはいけない」という小学生でも守る事をうっかり忘れてしまうくらいですから。

宮廷に渦巻く陰謀に、あっさり引っかかってしまいそうです。

しっかり者の侍女がついていればいいのですが。

 

 

中卒で玉の輿に乗った女性

私の知り合いの話です。

その女性は高校生の頃、かなりのヤンキーでした。

高校を中退して、スナックでアルバイトをしていた時に知り合った男性と結婚しました。


その男性が大出世を遂げたのです。

結婚当初はそんなことになるとは思わなかったので、その女性は何も準備していませんでした。

資産が増えるにしたがって、高級住宅地に引っ越すことになりました。

 

そこで、彼女は周りの奥様達の会話に全くついていけていないことに気づきます。

このままでは、夫や子供に恥をかかせてしまう、と感じた彼女は図書館通いを始めました。

それまで本なんて読んだことはなかったので、何を読めばいいかわかりませんでしたが、教養を磨くには読書が一番手っ取り早いと思ったそうです。

わからない言葉や漢字はその場で調べて、メモしました。

 

ナディーヌ・ロスチャイルド夫人も同じことを書いていました、

「わからないことは、すぐに調べてメモする」
玉の輿にのって、その後も幸せに暮らす女性は、ちゃんと努力しているものです。


私の知人の玉の輿女性は、努力の甲斐あってとても美しい手紙を書くようになりました。

便箋の選び方、文章も字もキレイでお手本にしたくなるくらいです。

ただ、彼女の場合、ヤンキー時代にタバコとお酒で喉がやけてしまったため、しゃべるとガラが悪くなります。

 

玉の輿に乗っても呑気に遊んで暮らすわけにはいかないようです。

その家庭に溶け込むには、相応の努力や気働きが必要です。

 


玉の輿のデメリット

私達が玉の輿に憧れるのは、豪華なインテリアや別荘、アメックスのブラックカードなどを思ってのことですよね。

でも、玉の輿にほぼもれなくついてくるのが、姑と小姑の存在です。

玉の輿にのった後も、周囲に合わせて自分の足りない点を努力でカバーすれば、新しい環境に溶け込むことはできます。

 

でも、からんでくる姑と小姑は、努力でどうにかなるとは限りません。

運次第・・・としか言いようがない感じです。

 

姑が遠方に住んでいればいいのですが。

玉の輿婚の場合、当然あちらがイニシアティブをとります。

私の知人は姑と同居したのですが、食事も習い事も全て一緒。

息がつまって我慢できなくなり、離婚してしまいました。

いくら広いお屋敷でも、こうるさい姑と同居は辛そうです。

姑側は「さあ!仕込んでやるわよ」と思っているので、なかなか離してはくれません。

 


玉の輿とご先祖様

玉の輿というからには、自分の力ではとうていできないレベルの生活をさせてもらえる、ということですよね。

色んなストレスは割り切って、この生活を得るための仕事だと思うしかありません。

そもそも結婚というのは、ご先祖様が納得して後押ししてくれた相手でなければ、成立しないものです

玉の輿が成立したという事は、よほど反対を押し切って結婚したのではない限り、相手側のご先祖様も賛成してくれたということです。

 

お買い物より先に、先祖供養をすると夫婦仲がうまくいって良い子孫に恵まれます。

自分の家の先祖供養をしてくれる女性が、大事にされないわけがありません。

厳しい姑も、安心して(自分もちゃんと供養してもらえるということなので)認めてくれるはずです。

毎朝、ちゃんと御仏壇に手を合わせて、お供えのお煎茶を用意する女性は、嫁ぎ先の家族や親せきにも一目おかれます。

 

 

 

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