上手に人と付き合うための言葉使い~トラブルに巻き込まれずに好感を与える会話術

人と話していて、楽しいけど疲れることってありますよね。

大人になると友達だけでなく、初対面の人や仕事関係の人との会話が増えてきます。

上手に人と付き合うための会話術をご紹介します。

 

 

上手なお付き合いのための言葉

人の会話で大事なのは「共感性を示すこと」だと言いますが、誰にでも通じるわけではありません。

また簡単に相手に同意してしまうと、他人のトラブルに巻き込まれることもあります。

社会人になってからの人間関係で一番大切なのは「トラブルを避ける」ということです。

「どう返せばいいのかわからない」という時のためにおすすめの会話術をご紹介します。

私もよく使うのですが、この会話で一番大事なことはこの4点です。

  • 相手を怒らせない
  • 自分がトラブルに巻き込まれるのを避ける
  • 疲れない
  • 嫌われない

アレンジ次第で、時や場所、相手を選ばずに使える言葉なので、色んな状況で悩まずにすみます。

 

とりあえずオウム返し

結論から言うと、面倒な話は「オウム返し」でなんとかなるものです。

 

「今日はいいお天気ですね」に対してなら、返すのは簡単です。

「ホントですね。晴れて良かったですね。昨日まで雨だったので心配でした」

といった普通の返答でちゃんと会話が成り立ちます。

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でも、もっと複雑な相談ごとやトラブル、愚痴などを聞かされた時の対処法は意外と難しいものです。

なぜなら、ここで「共感」とか「同意」なんてしてしまうと、他人のトラブルに巻き込まれる恐れもあるし、複雑な相談に対してうかつにアドバイスなんてできません。

よく「相手の身になって考えよう」と言いますが、全員にそんな事をしていたら自分の身がもちません。

特に職場の人やママ友、配偶者の家族など「離れるわけにはいかない人間関係」は特に注意が必要です。

 

かといって「ふーん」とか「そうなんだ~」だけではただのコミュ障さん。

 

こんな時こそオウム返しが有効です。

例えば職場でちょっと面倒な相談を受けたとします。

「実は困ったことがあって・・・〇〇部長に嫌われてるみたいで、何かと足を引っ張られてるんですよ」

に対して

「そんなことないよ。気のせいなんじゃない?」では相手の言った事を、その場でバッサリ否定したことになってしまいます。

せっかく話を聞いてあげたのに、後で「あの人は話をマトモに聞いてくれなかった」と思われてしまいます。

 

だからと言って「わかる~〇〇部長ってきつい所があるからね」では、後であなたが部長の悪口を言ったことにされてしまう可能性があります。

フォローのつもりで言った「わかる~」なのに、あなたの知らない所で

「部長って性格がきついよね。××さんも言ってた。××さんって部長とは合わないみたいだね」

のように話されてしまうかもしれないのです。

 

「じゃあ、もっと自分から話しかけてみたら?」では解決にはなりません。

そんなことでは、どうにもならないからこそ、人に相談しているわけです。

 

かと言って

「部長はハキハキした体育会系が好きだからね。あなたは苦手なタイプだったんじゃないかな。悪気はないと思うよ。」

なんて自分の本音をそのまま話すのはもっとダメです。

たとえ当たっていたとしても、これは相談者を傷つけるだけですし、そもそも部長の気持ちを勝手に想像しただけ。

適当なアドバイスならしない方がずっとましです。

 

一番いいのはこれです。

「(1秒おいてから)・・・部長に嫌われてると思ってるんですね・・・私はその場にいなかったからよくわからないけど・・・」

 

前述の通り、これは職場のトラブルなので、うかつに自分の意見を言うべきではありません。

かと言って冷たく突き放すわけにもいかない場合は、相手の言った言葉をそのまま繰り返すのです。

「嫌われてると思ってるんですね」

と言われると相手は「どのように嫌われてるか」について、はりきって説明するはずです。

「この前も、私が挨拶したのを無視したし、私にだけ言い方が冷たくてきついんですよ。」

と自分の嫌われ具合や被害について、あれこれ話します。

この時も「挨拶を無視されたんですね」とか「無視か~」とだけ返します。

この調子で自分の意見は言わずに、相手にだけ話をさせます。

そして最後は

「私はその場にいなかったから、よくわからないけど・・・そんな風に感じてしまうのは辛いですね」

  • 私はその場にいなかったので返答できない
  • あなたの状況は辛いのでしょうね

この2点だけで、自分が巻き込まれることは阻止しつつ、相手を慰める言葉は一応言えています。

これ以上の事を言ってしまうと、これからも頼りにされてしまうので、この辺で「そろそろ行かなくちゃ」とか「電話かかってきたから失礼します」と言ってその場を離れましょう。

繰り返しになりますが、人間関係のトラブルはたいてい「余計な一言」が原因です。

 

オウム返しが有効なわけ

なぜ、このオウム返しがおすすめかというと、相手に好きなだけ話をさせることができるからです。

こちらは聞いているだけなので、自分の意見を言う必要がありません。

たいていのトラブルは「余計な一言」から起きるものです。

よかれと思っていった一言が、相談者をキズつけたり部長を怒らせたりする危険は常にあります。

 

自分のトラブルならいざ知らず、他人のトラブルに巻き込まれる程あほらしいものはありません。

 

相手は言うだけ言ったら、スッキリして帰っていく場合がほとんどです。

トラブルが立ちどころに解決できるようなアドバイスなんて元々ないので、「何も言わない」が正解です。

こちらは「聞いてあげただけ」。

役立つアドバイスや心理分析なんて必要ありません。

 

 

割り切ると楽

相談してきた相手が、家族や恋人、自分にとって大事な親友なら話は別です。

この人達に対しては共感を示して、一緒に考えたり悩んだり喜んだりすればいいのですが、相手は選ぶべきです。

 

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社会に出たら多くの知人ができるものです。

全員に共感して、同じように同情したり悩んだり、アドバイスするなんてできるはずがありません。

「人と一緒にいるのは楽しいけど疲れる」

という人は、あまりにも多くの人に共感して、他人の感情に振り回されてしまっているのかもしれません。

相手と自分を切り離して考えることができなくなっているのです。

 

解決策

相手の身になって話を聞いていると、その人の感情に飲み込まれそうになることがあります。

飲みこまれるは大げさでも、影響を受けてしまうことはあるはずです。

「嬉しい」や「楽しい」なら共に喜べばいいのですが、たいていは負の感情です。

「可哀そうに、辛いだろうな」

「大変そうだな。何もしてあげられなくてごめんね」

「どうしてこんなひどい目に合うのだろう、この人は悪くないのに」

など、相手の話に感情移入してしまうと、自分自身が疲労困憊してしまいます。

 

「相手の話に興味を持たずに聞く」ことができれば、随分楽になります。

そのための「オウム返し」です。

相手に興味をもってしまうと、自然に自分の感情を同調させてしまいます。

相手の話に合わせて一緒に悲しんだり、怒ったりしてしまうのです。

 

これは「いい人」「優しい人」にありがちなことなのですが、本人は疲れるだけ。

自分の感情を動かさずに、その場を乗り切る練習をしておくと、失言もトラブルも回避できて、もっと楽に人と付き合えるようになります。