先ず、むやみに人を信じてはいけません。
人を疑うことに罪悪感を持ったり、「人を信じないなんて私って可哀そう人間なのかも・・・」なんて思う必要もありません。
信用してはいけない人達の中には、一見感じが良くてなかなかボロを出さない狡猾なタイプもいるので、気づかずに利用されてしまう場合があります。
私は10年以上前から関西を中心に、占い鑑定をしてきました。
色んな方の話を聞いていて私が気づいた、決して信用してはいけないタイプの見落としがちな特徴をまとめてみました。
信用してはいけない人達
私達は子供の頃からずっと、心のどこかで「人を疑うのは悪いことだ」と思い込んで育ってきています。
テレビドラマで一度は、この手のセリフを聞いたことがあるはずです。
「あの社長は人を信じられない可哀そうな人なんです。お金がいくらあっても、あれでは人間らしい生活とはいえない」
「人を信じられない奴は、人からも決して信じてはもらえないんだ」
「友達を疑うなんてひどいよ。恥ずかしくないの!?」
「あなたはキレイに着飾ってるけど、人を信じられない可哀そうな女よ」
これは私が色んなドラマの中で、実際に聞いたことのあるセリフです。
でも、一方では「知らない人を信じてはいけない」とも教わっています。
「知らない人」について行ってはいけないし、「知らない人」にもらったものを口にしてはいけない・・・
でも「知っている人」に対しては、ガードが低くなっています。
でも本来は「基本的に人を信じてはいけない」のです。
信用してはいけない人達が皆、いい加減で嘘つきでだらしないギャンブル好き、とかだとわかりやすくていいのですが、実際はそうではありません。
見た目は普通だったり、感じが良くて誠実そうな印象を与える人物だったりします。
いい家庭で育って一流大学を出て大企業に勤めているような人の中にも、決して信用してはいけない危険人物は潜んでいます。(詐欺師は感じのいい人物に決まっています)
私はカトリック系の女子高の出身で、シスターたちが普通の教職員と同じように教鞭をとる学校で育ちました。
世間知らずのシスター達は「人を許すこと」については、いくらでも語りますが
「人を信じてはいけない」「他人の言うことは疑ってかかれ」といった大人の知恵を教えてはくれませんでした。
でもカトリックのシスターの中にも、真実を教えてくれる方がいました。
シスター渡辺という方です。
著書『目に見えないけれど大切なもの』PHP研究所の中で
「どれほど愛し合っていても、相手を100パーセント信じては駄目。98パーセントにしておきなさい。残りの2パーセントは、相手を許すために取っておきなさい」
と書かれています。
カトリックのシスターでさえ、「100%人を信じてはいけない」とおっしゃっているのです。
しかも「どれほど愛し合っていても」です。
シスターとしてのお立場上、かなり婉曲な表現を使っていらっしゃいますが、これは私達が肝に銘じておかなければならないことです。
その人物が信用に値するか否かを見極めるための、チェックポイントをまとめました。
表情からわかること
信用してはいけないタイプは、一見にこやかで感じ良く見えるかもしれません。
でも、ふとした瞬間の目つきを観察してみてください。
相手を説得しようとか、言いくるめようとしている時は、じっと相手の目を見て話すものです。
相手の目を見ながら嘘をつける人達だって大勢いるので、この目に騙されてはいけません。
観察すべきなのは、相手が見られていると気づいていない瞬間です。
しに人物が他の人を見る時、どんな目つきか、どんな表情かを観察してください。
目つき
人を見る時の目つきで、ある程度その人物の人となりがわかります。
上目使いだったり、横目で人を見ていたり。
目玉だけ動かしてキョロキョロしたり。
昔、私はある女性Aが友達Bを見る目がずっと気になっていました。
「私達は親友だから♪」と言っていたのですが、AさんはBさんが気づいていない時に、よく彼女の事を横目で盗み見るような表情で見ていました。
AさんはなぜかBさんに対抗意識を持っていて、彼女の持ち物やルックス、私生活をチェックしては嫉妬していたのです。
Aさんは一見サッパリしてて明るい大阪人気質の女性なので、Bさんは自分がライバル視されているなんて気づきませんでした。
Bさんに彼氏ができた時、Aさんは「彼氏を紹介して」と言い出しました。
「本当にBちゃんのこと、大事にしてくれるかどうか心配だし」と言って。
私は止めましたが、人のいいBさんはAさんの言葉を真に受けて、本当に彼氏に会わせてしまいました。
その後どうなったかは言うまでもありません。
Bさんが化粧室に立ったスキに、AさんはBさんの彼氏と連絡先の交換をしました。
「自分の恋愛相談にのって欲しい」「仕事上の情報交換をしたい」と言ったため、Bさんの彼氏もつい気軽に応じてしまったようです。
その後は「男性の意見が聞きたい」と理由をつけて、Bさんの彼氏に連絡してさりげなくBさんが「とってもモテる」「お酒を飲むと男性との距離が近くなる」「元カレを忘れられなくて引きずってる」「浮気性」
という話をでっち上げて、Bさんの彼氏に不安の種を植え付けました。
結局、Aさんの計画通りカップルはもめた末に別れました。
人の心の中まではわかりません。
でも、目つきや言葉の端々に、ちょっとした違和感を感じたらその人物には注意してください。
気安く自分のテリトリーに入れてはいけません。
笑った時
笑った時、口角を上げているだけで目が笑っていない人も、信用してはいけません。
一緒に笑っているふりをして、相手を観察しているか見下しているのです。
金丸信のお孫さんが、大人になってからインタビューで語ったことです。
「自分が子供の頃、お祖父さんの家には沢山の政治家が集まっていたが、その中で一人だけとても怖い人がいた。お祖父さんの前では涙を流して忠誠を誓うのだが、泣くフリをして指の隙間から、じっとお祖父さんの反応を見ていた」
それが小沢一郎氏です。
小沢氏の写真を見ると、やはり目は笑っていません。
「目が笑ってない」と言われないように、頑張って目尻を下げようとしている写真はありますが、違和感を感じる笑顔です。
小沢一郎は色んな大物政治家にうまく取り入って利用し、利用価値がなくなったら次の相手に乗り換えていきました。
金丸氏も踏み台にされたのですが、お孫さんの話によると御本人はずっと、小沢氏のことを「自分のために涙まで流してくれた可愛げのある人物」と思っており、悪くは言わなかったそうです。
同情をひく人
同情をひこうとする人は、本当に質の悪い場合が多いので最初から信用してはいけません。
過去に何回も同情を誘うような話をして、相手を利用してきた成功体験があるので、話が上手くてひっかかる人は大勢います。
それと、このタイプは「可哀そうな話に弱い優しい人」を見抜く天性の能力もあります。
普段は決して頭がいいとは言えないのに、なぜか「自分が利用できそうな人を見抜く力」だけはあるのです。
同情をひく話もまんざら嘘ではない場合が多いので、優しい人達は
「可哀そう」
「なんとかしてあげたい」
「こんな気の毒な境遇に耐えて頑張ってるなんて偉い人だ」
「こんなに苦労してるんだから、きっと人の痛みがわかる優しい人に違いない」
と脳内で勝手な思い込みをしてしまいます。
同情をひくことによって、経営者や上司など力やお金のある人に取り入るわけです。
このタイプは「同情をひくと得だ」ということが、長年の成功体験でわかっています。
話が本当の事だったとしても、目的はあなたを利用して自分にとって都合のいい人物に仕立てることです。
同情をひくタイプは、優しい人達の気持ちを利用するのが上手です。
自分を特別扱いさせて、自分にとって都合よく動くように誘導します。
自分の頼みを断れないように、いつのまにか相手の感情を支配してしまいます。
自分を哀れでか弱い存在に見せることが上手なのです。
「こんな可愛そうな人が助けを求めているのだから、断ってはいけない」
「ひどい目に合っても頑張っているのだから、優しくていい人に違いない。応援してあげなくては」
などと、優しい人達は支配されている自覚が全くないまま、都合よく動かされてしまいます。
- 弱いフリをする人
- 苦労話をする人
- 可哀そうな自分の話をする人
- 健気な自分をアピールする人
こんな人達の話を真に受けてはいけません。
なぜそんな話をわざわざ他人にするのか、考えてみてください。
何年もつきあった親友や彼氏彼女ならわかります。
でも、ただの知り合い、職場の同僚やママ友など深い関係性のない人物が、同情をひこうとしてきた時は、決してその人物を信用してはいけません。
お金について
小さな金額を借りるタイプも実は要注意です。
「お財布忘れたから1000円貸して」
「今1万円札しかないから、代わりに出しておいて。後で返すから」
このタイプは、いっそお金を返さないで誤魔化してくれれば、「あ、この人クズだな」とすぐに気づくことができます。
その時点で相手にしなければいいのですが、中にはわざとお金を借りて、ちゃんとその都度返す人もいます。
何回か繰り返すうちに、お金を貸す側にはスキが生まれます。
「この人は借りたものは絶対に返す人だ」と思いこんでしまうのです。
「お金を貸しても安心。必ず返してもらえる」
「律儀な性格だ」
など、勝手に信用してしまいます。
もちろん、これは最終的に高額の借金をして踏み倒すための準備です。
優しさアピール
「自分は争い事が嫌いで平和主義者。皆がお互いを優しく思いやれる世界にしたい」
みたいな優しさアピールをする人が、本当に誠実で優しかったためしはありません。
本当に優しい人は、自分からアピールなんてしないし、優しさは他人が評価するものです。
「私は人と争うのが嫌いな平和主義者」
「争うくらいなら人に譲った方がいい」
という言葉に真実はなく、ただのイメージ戦略です。
ただ単に「私は人から優しい平和主義者だと思われたい」という意味にすぎません。
でも繰り返し聞いているうち、中には真に受ける人も出てきます。
この「優しさアピール」は異性の前だけ言っているのなら、ただモテたいだけの人で無害です。
でも誰にでもアピールする人は、自分の狡猾さや陰険さ、冷酷さを誤魔化すための戦略として言っているので、用心して付き合った方がいいのです。
油断していると足元をすくわれます。